ベラジオ 雅び 四条通Ⅱ
堂々とした門構えを彷彿させる佇まい。アシンメトリーな造形をまとう地上9階建のファザードは四条通にシンボリックな存在感を際立たせます。
外観デザイン
五行の「玄武」に着想を得た外観デザイン。
共用部
お迎えするのは、京の美とやすらぎ。
「雲母唐長」の唐紙師・トトアキヒコ氏による、唐紙アートを常設。古来より伝わる文様には、暮らす人の静かで健やかな日々への祈りが込められています。
アーティストコラボ作品
「ミズハ」 ─ エントランス
不連続の連続…一見バラバラに感じる不揃いさも繰り返される動きの連続により、やがて大局的にはリズムを生みゆく美しさがそこには宿ります。不揃いの美、陰影の美、余白の美…、陰影のゆらぎ、面影、気配…これらは日本の美意識そのものであり、不揃いの美に宿る気配を纏う唐紙こそが、ぼくが求める最上の唐紙の美であり、この唐紙には、吉祥を呼ぶ舞鶴と、やがて龍になる神さまの使いである神亀が写しとられております。天空へと舞う鶴と共に人々の願いを叶え、心の安寧と世界平和を見守るというメッセージが込められています。(語り:雲母唐長・唐紙師トト アキヒコ氏)
「坪庭」 ─ アプローチ
唐紙・唐紙アートとは
唐紙は文様を彫った版木に絵具をのせ、和紙に文様をうつしとった美しい装飾紙です。平安時代に料紙(文字を書くための装飾紙)として伝わり、和歌や詩歌を書いたり写経をしたり「人々の想いをのせる」為に使われました。鎌倉~室町時代の頃からは衝立や屏風、襖や壁紙といった室内装飾として使われていくようになります。
そして江戸時代になると唐紙の文化が花開き、武家・公家・町屋・商人・茶人と、幅広く愛される時代になっていきました。
しかし近代になって人々の暮らしが変わっていくにつれ、和室という文化が無くなりつつあります。和室の衰退と共に襖などの唐紙を愛でる機会もまた失われようとしており、強い危機感を覚えました。和室以外に唐紙を愛でてもらう方法はないかと考え、試行錯誤の末、アートという道にたどり着きました。
絵画や写真を愛でるように、和室を持たない人も唐紙と向き合ってもらえる。美術の世界に唐紙の道を作るということは世界中の人々にも唐紙を伝えるきっかけになる。そんな想いから、唐紙アートは生み出されました。(語り:雲母唐長・唐紙師トト アキヒコ氏)
制作アーティスト
雲母唐長 唐紙師
トト アキヒコ 氏
京都の養源院、三十三間堂本坊妙法院門跡、名勝・無鄰菴など数々の古刹に唐紙を納め唐紙の伝統を継承しつつ、アートとしての愛でる唐紙の新たな世界を築き、前人未到の道を切り拓く、唐紙アートの第一人者。唐紙の芸術性を自らの創作を通じて追求する。
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